ちるろぐ

元エンジニア、元WEBライター、元ゲーム実況者、元Vtuber、Next?

Vtuber活動失敗で得た経験【ダメな活動・理想の活動 / Vtuberは嘘つき】

Vtuber活動が休止という名の無期限停止状態になった

バーチャルYouTuberのイラスト

活動開始から一年、いってしまえば「失敗」に終わったわけだが、1年かけて何も持ち帰らずに失敗というのでは実りがないので、活動を振り返りつつ、ここに今後の学び・反省点とかを書いていく。

活動を始めたきっかけ

まず振り返りとして、なぜ活動を始めるに至ったのかを書く。

とりあえず何かやりたかった

正直なところ、この一言に尽きる。

 

よくあるVtuberさんみたいに明確な目標があるわけではなかった。

今考えるとこういうやつはVtuber活動をするべきではないと思う。

活動の目標が数字以外にないとしんどい

なんというか活動の目標というか、柱みたいなものが無いと、活動で迷った時に目印を失ってしまい、精神的にかなりキツイ。「あれ?俺ってなんでこんなしんどい思いして活動してんだ?」みたいな。

よくあるVtuberやYoutuberは「登録者数を増やす」を指標として活動しているが、最近は「Short動画」「縦型配信」「広告」「登録者購入」などなどハック的に登録者数を増やすことも可能になってしまっていて、登録者数にはそこまで大きな価値がない。登録者数云万人なのに、動画の再生数3桁、配信の同接一桁みたいなチャンネルは実は腐るほどある。そこに気づいてしまうと「登録者数」だけを目的に活動するのもなんか違うなとなる。

あとは「金」とかが目標にできるかもだが、正直Vtuber活動で得られる金なんてほんとに微々たるもので、ほとんどの人間(特に男)にとっては真面目に働いていたほうがよっぽど稼げる。いま無職で人生一発逆転したいにしても、V活動ではなくプログラミングとかAIの勉強でもしたほうがよっぽど現実的で夢もある。

月並みな言葉だがVtuber活動を通して叶えたい夢」みたいなものがしっかりとないとかなり厳しいんだと思う。

例えば「武道館ライブ」だとか「〇〇というゲームの楽しさを知ってもらう」とか。

そして俺には其れがなかった。

Vという枠に活動は制限される

Vとして活動を始めたきっかけの一つに、Vとして活動すれば枠に縛られず手広く活動できるかと思っていたこともある。だがそれは間違いだった。

VtuberVtuberとしてのガワがある以上、そのガワというかキャラクターに人々の期待は寄せられる。

俺はいわゆるアイドル的なムーブなんか絶対に無理だと思ってはいたが、どうせならイケメンアバターの方がいいやろぐらいの気持ちでイケメンアバターで活動してたが、そうなるとどうしてもアイドル的なムーブを求められてしまう。

今思えば、周りのVtuberに同調して「おはようVtuber」タグに乗っかったり、リスナーが喜ぶからということで可能な範囲でアイドルっぽいことをしてしまったのも良くなかったなと。

結果として、俺の実体とVtuberである俺(求められる俺)の乖離が大きくなって苦しい状況になったのは少なからずあると思っている。

伸びるために始めると苦しくなる

まあ、そんな感じで特に目標もイズムもなくVtuber活動を始めてしまったわけだが、いっちょ前に伸びるための手法だのノウハウは何となく知っていたから「女性向けゲーム」に手を出してしまった。

今のVtuber市場って男性向けゲームを美少女アバターがやるから盛り上がっているわけで、その逆をやれば伸びるだろうという目論見。

その目論見はまあ当たっていてそれなりに伸びた。

確かに「女性向けゲーム」も売れているものをやれば、売れるには理由があるわけで男目線でも普通に面白い。

反応を気にしながらやるのが大変

女性向けゲームを楽しくやれているなら良いだろうと、そう思うかもしれない、けどそうでもない事情が一つここで出てくる。

既にコミュニティが形成されている既存ビッグタイトルをやる場合、なんかその界隈の作法というかマナーみたいなものが存在するだろう。例えば、このキャラとこのキャラのカップリングに言及するのはどーこーとか、このキャラのこの癖には悲しい過去があるから笑ってはいけないとか、そういう地雷を踏まないようにつつがなく配信するのが結構めんどくさかった

女性向けゲームの場合だと、俺が男だからというのもあって、そこのラインが感覚では掴みにくかったり、特に俺は泣ける映画で泣けない感性が死んでるタイプの人間だから泣き所と笑いどころが他の人々とズレていたりして、地雷を踏まないようにするのにめちゃくちゃ神経を使った。

人とは違った感性や男目線を売りにしていけと思うかもしれないが、伸びようと思ったら、それはやるべきではない。泣けるシーンではちゃんと泣いて、笑えるシーンではちゃんと笑う、リスナーの望む反応をしっかりとしないといけない

そこでムーブをミスると最悪炎上する。

俺が最後までやったタイトルは、そこの感性がだいぶ俺の素に近かったこともあってまだやりやすかったが、そうでないものも多い、そういうところの気遣いが大変だった。

これは女性向けゲームだったから特に難易度が高いものだったが、大なり小なり活動者ならファンが望む自分を演じないといけないわけで、それが自分にとって大きなハードルだったのだなとも思う。

他者のために生きると心を病む

こんな感じで、自分が行ってきたVtuber活動は、伸びるために伸びる行動をする、言い換えればファンの喜ぶことをファンのためにするような、他者依存の活動であった。

このムーブはとても精神衛生上良くなくて、世に出版されているあらゆる哲学書やら自己啓発書で否定されている生き方だ。

ベストセラーにもなった書籍「嫌われる勇気」でも、自分の行動によって他者がどう思うかは他者の課題だから切り捨てよと言っている。

700万部以上を売り上げる哲学書。俺も病むたびに読み返している。5回は読んだ

だが、Vtuberやアイドルといった人々の生き方はファンのための活動だ、そりゃ精神を病む人も多いわけだと。今なら全ての活動者に対して優しくなれる気がする。

理想の活動とは?

じゃあ、理想的な活動の形態なんか無いのか?というと、そうでもない。

そのためにはまず出発点を変えないといけない。

 

俺がやってきたダメな活動の行動原理は

ファンを増やしたい

ファンのための行動をしよう

ファンのためにやったのに見向きもされない病む

 

理想の活動の行動原理は

自分やりたい・好きがある

この活動の延長で誰かに影響を与えるような発信をしてみよう

自分の好きなことだから見向きされなくてもそこまで病まない

 

まず、自分の好きや「やりたい」が先

そしてその延長でこの「好き」を共有できる仲間を増やそう、役に立つ知識を共有しよう、このムーブが一番健全。

「伸びる」「稼ぐ」は一旦諦めろ、続けられることをしろ

この場合は、「伸びる」とか「稼ぐ」は2の次になる。まあそもそもゲームや配信だけやってのうのうと稼ごうという甘い考えをそもそも捨てるべきなんだと思う。

「伸びる」「稼ぐ」は偶発的に生じる結果であって、目的として追い求めるべきではない。追い求めてもいいが、メンタルによほど自信がないと病みが先にくるし、今のVtuber市場では多少成功したところで大した金にはならない(特に男は)。

ヒカキンも言っている通り、成功するために最も大事なことは続けること。「伸びる」「稼ぐ」を目的にした活動は病みやすいので続きにくい、であれば伸びなくても稼げなくてもいいから長期的に続けられる活動を、まずはやってみるのが良いのではないかと。

encount.press

一度伸びたジャンルからは逃れられないから最初から好きにやれ

これは俺の経験則と言うよりはYoutubeウォッチからなんだけど

今のYoutubeの仕組みや、人間の傾向からして、一度一つのジャンルで伸びた人が他のジャンルで再度伸びるのはかなり難しい、というか本命ジャンルがあるなら最初っからそっちのジャンルで伸ばそうとした方がいい。

過去の浅はかな俺は、最初は人がたくさん来るコンテンツ(女性向けゲーム)をやって、そこでファンを作って自分の好きなゲームやろうとか目論んでたが、ホンマに浅はか

これは誰もが思うような戦略だったらしくて、似たようなムーブしている人いたけど、人が来るコンテンツは同接100超、好きにやってると思われるコンテンツ(FPSとか)は同接10未満。ぶっちゃけ意味ない。

意味ないどころか、伸びジャンルのファンが一定数付いてしまっているから、自分のやりたいことばかりやっていると、「〇〇はもうやらないんですか?」みたいな声が上がり始めてめんどくさいことになって、むしろ活動モチベとしてはマイナスに働く

それこそ渋谷ハルクラスに成功すれば、APEXが同接10000で、ユーザー層がかけ離れたコンテンツでも1000とか取れたりして、何をやってもそれなりに楽しい配信生活が送れるだろうけど、現実的ではない。労力がかからない分宝くじでも買って人生変えようとしたほうがマシだろう。

そんな浅はかな戦略に意味なんて無いから、最初から自分の好きなコンテンツで活動していたほうがよっぽど健全だし、成功する現実性もある。

配信者(特にVtuber)は嘘つきだらけ

もろに配信者をDisるような表題だが、嘘つきでも仕方ないよねって話をしていく。

やっぱりライバーたるもの、面白い話をしないといけない、けど日常生活をただしていて面白い出来事なんてそうそう起こるものではない。

架空のオモロ話を自分の実体験に混ぜる

まあだからその辺のエピソードトークは大体盛っています。真実半分嘘半分ぐらい。

嘘100%にすると話の臨場感がなかったり、コメントで突っ込まれた時にバレるから、半々くらいで盛るのが技。

就活の面接とかもそうでしょう?「学生の時はサークルの部長としてイベントを主導しました!」とか言っても実は副部長だったり、イベントの担当は別に居たり、自分を良く見せたり、面白く見せるにはどうしても100%真実じゃ無理。そんなだいそれた人間いない。

他人のエピソードをネットで拾ってきて、それを自分の似たような経験と混ぜて自分のものにしてしまうなんてこともやったりした。これは、明石家さんまさんも推奨なので面白い話をしたいと思っている人は汚いなんて思わずにやって欲しい。

smart-flash.jp

特にVtuberが嘘つきだらけな抗いがたい理由

Vtuberの引退・休止理由を見ると、一生入院が必要な難病がどうとか、親の介護がどうだとか、どうしようもない理由が多い。

正直これらも全部とは言わないが、嘘な人も多いと思っている。

 

というのも、Vtuberはファンに夢を見せる存在であるがゆえに、配信のモチベが下がったとは中々言いにくいのだ。モチベが下がってると言うと、ファンが「え、じゃあここ最近の楽しい配信はなんだったの?嘘だったの?」と疑念に駆られるのではないかという心配が先行してしまってかなり言いにくい。

だから本当は配信モチベが下がってしまっていても隠さざるを得ない

 

配信モチベが下がっている理由とかを丁寧に説明すると「お気持ち」だなんだと揶揄されてしまう界隈の傾向も、Vtuberが嘘つきだらけになってしまう理由だと思っている。

ざっくばらんに本音をぶちまけると、例の「母親ヅラ」みたいな話になってしまうリスクも有る。だから、モチベが下がって休止したい時はどうしようもない嘘を作ってしまうのだ。

トーク力は間違いなく格段に上がる

さて、ここまで結構反省点ばかり挙げてきたが、活動で得た成果も挙げよう。

トーク

これはほんとに間違いない。

俺は元々、滑舌激悪、ボソボソ喋るしで喋るのハイパー下手くそダヌキだったのだが、この辺は活動を通してだいぶ改善された自信がある。

ここに関して言えば、活動してよかったと思える。やはり喋る習慣は大事だし今後も何かしらやりたいとは思っているが、まあ後々考えよう。

 

他にも語れることはあるかもしれないが一旦今回はこんなもので